映画「ブルーピリオド」実写化ひどい?

あらすじ

 主人公、矢口八虎(眞栄田郷敦)は、要領のよい不良であった。毎日のように友達と4人で夜遅くまで遊び、締めでラーメンを食べて、次の日にはまた高校へ行く生活を送っていた。そのような生活を送っている八虎であるが、成績は優秀。家での貧しい経済状況から、国公立大学への進学を考えていた。

 そんな中、美術の時間にて、「私の好きな風景」という課題が出されます。八虎は、まったく手をつけていません。しかし、たばこを美術室へ忘れてきてしまったことで、美術室へ放課後、立ち寄ります。そこにあったのは、大きな天使の油絵。その美しさ、緑に描かれた天使に、見とれ、手を伸ばしてしまう八虎。そこへ、現れたのが、鮎川隆二(高橋文哉)でした。隆二は女性の服装をしている同級生である。

 この後、実写ならではの、突然に先輩、森まる(桜田ひより)が登場する。大きな天使の油絵を製作者である。森まるとの会話の中で、八虎は美術の授業の課題「私の好きな風景」を描こうとするのだ。

 この後から、ネタバレありになります。

絵を描くことにのめりこんでいく八虎

 美術課題「私の好きな風景」を描ききった八虎、はじめて本音を伝えることができた体験をすることを通じて、絵をどんどん描き始める。そして、美術教師の大葉真由(薬師丸ひろ子)に進路について相談をする。大場の話を聴いた、八虎は熱く心を動かされるのであった。

 東京藝術大学合格に向けて、八虎は猛烈に努力をしていく。映画では淡々と描かれていったが、この努力が高校2年生の間、ずっと続けられていたことを考えると、その大変さに、畏怖を感じるところではある。

 しかし、美術の世界において、上には上がいる。合格に向けての美術予備校へ通い始める八虎。そこで、手の届かないほどの才能をみせつける高橋世田介(板垣李光人)が登場する。ここも実写ならではなのか、深くこの世田介の背景は描かれなかった。

八虎は無事、受験することができるのか

 東京藝術大学を受験するにあたり、母親とのシーンがある。八虎に難しい道を歩んでほしくない母(石田ひかり)は藝大への進学に反対する。八虎は思い悩み、過去の遊び歩いた渋谷の街をあてもなく歩む。そこに現れた以前まで遊び歩いた友人、ばつが悪そうにする八虎を強引にカフェへ連れ出す。そこで、八虎は母に反対され、受験について思い悩むことを話す。友人は自分の現状とともに、八虎を励ます。そして、母にも面と向かって思いを伝え、受験することを決意するのである。

 一次試験を無事に突破した八虎。そこへ、隆二の一次試験の話を聴く。隆二も藝大を受験していたが、キャンバスに大きく「×」を描き、退席したとのことであった。隆二に電話をかける八虎。やっと出た隆二は、今から小田原の海に来れるかと八虎に問う。来れないなら、もう話すことはないと隆二。二次試験は明日だというのに・・・・

 八虎は、隆二のもとにかけつける。海に身を投じようとする隆二を、紙一重で止めることができた。隆二の背景について、深くは描かれませんでした。

 二次試験もなかなか難しいテーマ。ブルーピリオドは、実際に美術作品を制作し、その意図や技法について、丁寧に描写されている。そして美術作品の奥深さにも、驚かされてしまうのである。

たぬぽんの観方

 本作は、東京藝術大学の合格発表の所までとなる。ともに受験まで努力をしてきた仲間も、全員合格というわけでなく、現実の世界のように不合格となるシーンが切ない。

 八虎は合格を勝ち取る。この合格に対して、どこまで努力したのか・・・・ここまで努力しないと勝ち取れない合格。たぬぽんの甘い考えに往復ビンタを食らわせたように感じました。

 原作ファンからすると、この実写化はどうなんでしょう。原作を読んでいない、たぬぽんからすると、目標へ努力し成長していく主人公のドキドキ感は感じたなぁという気持ちと、消化不良の部分も多いなぁという部分がありました。

 またこの作品、ならでは美術に対しての、細かい描写が面白かったです!

 是非、みなさんも観てみてくださいね♪

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